野村 雅道(のむら まさみち)氏
FX湘南投資グループ代表
専修大学講師、中京大学講師
1979年東京大学教養学部卒。
1979年東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。貿易金融業務、預金、債券、営業業務に従事。
1982年ニューヨーク支店勤務を経て1985年本店為替資金部にてチーフディーラーとして外国為替業務に従事。
1987年ファーストシカゴ銀行へ転出し、その後も米欧の主要銀行にて外国為替部長等を歴任。
現在も国際経済コメンテイターとしてテレビ・新聞などで精力的に活動を行っている。
著書に『我々は外資に負けなかった』、『働かずに毎年1000万円稼げる私のFX超活用術』など多数。

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6/16(木)「頭が重いとか、底堅いとか」 2011年06月16日 07:50

6/16(木)「頭が重いとか、底堅いとか」

2011年6月16日(木)―2011年6月17日(金)


総括「頭が重いとか、底堅いとか」
需給「投信概況、国債買っても外債買わず」
テクニカル「ドル円、ユーロドル」
当局、円無常「製造業のリストラはすさまじい」
ID為替「積み重ね、取り引きも情報」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「しろばんば」


ドル78-83、ユーロ円 112-117

日経インデックス6月10日東京引け前回6月8日からの変化 円122.6弱し、ドル95.6強し、ユーロ96.7弱し、ドルインデックス IN NYBOT75.55強し、CRB338.96弱し、CRUDEOIL95.81弱し、金1530.36弱し、DOW11895.04弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け118.94強し、IMM円投機筋6月7日、円17631(前週比19279、ユーロ51836(前週比+29866)


1、予定


(今週の予定)

13(月)機械受注、 投信概況、シドニー休場(女王誕生日)、チューリッヒ休場(聖霊降臨節の振替休日)、香港 鉱工業生産指数、生産者物価指数

14(火) 日 鉱工業生産・確報、法人企業景気予測調査、日銀金融政策決定会合、中国 消費者物価指数、生産者物価、小売売上、鉱工業生産、固定資産投資、英 消費者物価指数、小売物価指数、加 設備稼働率、米 生産者物価指数、米小売売上、企業在庫

15(水)日 金融経済月報 NZ 1Q小売売上、仏 消費者物価指数、英 失業率、失業保険申請件数、南ア 小売売上、ユーロ圏 鉱工業生産、米 消費者物価指数、ニューヨーク連銀製造業景気指数、対米証券投資、設備稼働率、鉱工業生産、NAHB住宅市場指数

16(木)日 首都圏・近畿圏マンション市場動向、ヨハネスブルグ休場(青年の日)、NZ 製造業売上高、インド中銀政策金利、スイス 鉱工業生産、スイス中銀政策金利発表、香港 失業率、英 小売売上、ユーロ圏 消費者物価指数、新規失業保険申請件数、建設許可件数、住宅着工件数、米 経常収支、フィラデルフィア連銀景況指数

17(金) 日銀金融政策決定会合議事要旨  資金循環統計、ユーロ圏 建設支出、貿易収支、加 卸売売上高、米 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値、ECB月例報告、景気先行指数


(来週の予定)

20(月)日 貿易統計、景気動向指数改訂値、独 生産者物価指数、ユーロ圏 経常収支

21(火) RBA議事録、南ア 経常収支、香港 消費者物価指数、独 ZEW景況感調査、ユーロ圏 ZEW景況感調査、加 景気先行指数、小売売上、米 中古住宅販売件数

22(水)NZ 経常収支、南ア 消費者物価指数、BOE議事録、ユーロ圏 消費者信頼感速報、米 住宅価格指数、FOMC政策金利発表

23(木)スイス 貿易収支、香港 経常収支、米 新規失業保険申請件数、新築住宅販売件数

24(金)独 IFO景況指数、米 耐久財受注、米 第1四半期GDP確報値、第1四半期米個人消費確報値


2.総括「頭が重いとか、底堅いとか」


頭が重いとか、底堅いとかはよく口にする言葉である。
ただディーラーは市場においてロングを持つと重く、ショートを持つと底堅いと感じがちだ。
重いと思ってロングを切ると上昇したり、底堅いと思ってショートを切ると下落することもある。
あくまで自己のフィーリングや世評ではなく、テクニカル、需給に基づいて行動すべきだろう。

日本円は対ドルでは底堅くなってきたのは5月上中旬の貿易統計が1兆円の赤字になったことや、いつもながらといい不毛な政局を反映しているのだろう。
日銀政策決定会合や日銀短観と同種の指標である法人企業景気予測調査の発表があった。
大震災で落ち込みはあるが3Q以降は持ち直す判断が出た。
ただ持ち直すといっても元に戻るだけで長期の景気低迷は続くだろう。
テクニカルでも5日移動平均線が上向き、上昇ラインを形成し、投資家の需給では損切りの買いが増えてきたことが上げられる。

米では景気減速、米政府債務上限問題や格付け見通し引き下げ、インフレ懸念で意図した金融引き締めとは言え中国景気減速と上海株安、ギリシア債務問題などで世界的に不安感が漂っている。
また米国がQE2(量的緩和第2弾)を今月で終えることも資源価格の下押し圧力となり資源国通貨に売りが入っている。

ギリシア債務問題ではEU・IMFはギリシア支援に協力的だが、国内で支援を受け付けるための財政緊縮策に国民の不満が爆発している。
パパンドレウ首相は昨日、内閣改造を本日行うとともに、与党による信任投票を求める考えを示した。
ユーロドルは5日移動平均線は6月10日以来下向いたままである。

英国はウィール政策委員の利上げ示唆が出たが景気に力強さがないだけに素直にポンドが上昇出来なかった。
キング英中銀総裁は「物価の上昇にもかかわらず、現在の超低金利政策は適切」との認識を示している。
スイスは政策金利決定があるが通貨高(今年通貨番付1位)だけに上げにくい状況にある。
インフレ見通しも通貨高で下方修正された。日本同様に物価が上がりにくい国である。

豪はスティーブンス総裁の講演があった。
「物価を抑制するためには、金利の上昇が必要、7月のCPIの結果が金融政策にとって重要となる」と発言したが、ユーロの下落で対ドル、対円で連れ安となった。
NZは小売売上は改善、今朝は製造業売上の発表がある。
イングリッシュ財務相は「強いNZドルはインフレの面で金利を低く維持出来る」と発言した。
勝負は来週の37年振りに黒字となる予想の1Q経常収支と地震の為に発表が7月7日に延期された減速予想の1QGDPだ。

昨年6月以来売られ続けてきた米ドルが景気指標が改善から悪化したことをきっかけにドル高となっている。
このあたりが為替相場の面白いところであり難しいところである。


3.需給「投信概況」


5月外貨投信残高は28兆756億円となり4月の28兆7263億円から6507億円の減少となった。
2000年は3兆円程度であったが、2007年には35兆円を超えた。
リーマンショックで20兆円まで大幅に残高を減少したが、2009年後半には30兆円近くまで回復した。
その後、現在まで30兆円に乗せることなく20兆円台後半で推移し続けている。
日本には外貨投資に積極的な人はもう限界に来たのだろうか。
また景気回復せず可処分所得も増えないので新規投資が増えないのだろう。
30兆円が壁になっている。
6月下旬は夏のボーナス見合いの外貨投信が用意されている。
ここで30兆円にのせないと暫くは無理だろう。
2000年から2007年までの勢いのあった時が懐かしい。
今は元気がない日本を表しているのだろうか。
国債買っても外債買わず。


4.テクニカル「ドル円、ユーロドル」


5日移動平均線はドル円は上向き継続、ユーロドルは下向き継続であった。
中期的な流れの判断に役に立つ。
5月下旬からドル円の投資家の需給では損切りの売りが増えそれがドル下げを誘導していたが、先週木曜から損切りの売りがなくなり逆に損切りの買いが増えてきた。
従ってドル円相場も落ち着きを見せて下げ渋っている。

需給の変化に連れて先週は4本の下降ライン(6月3日-6日、6月2日-3日、6月1日-2日、5月31日-6月1日)を次々に上抜いていった。
週足は僅かに陽線であった。
週足では5月23日週-30日週の下降ラインも上抜きそうだ。
月足、年足はまだ陰線。
5日移動平均線は5月26日から下向いていたが、先週末漸く反転上昇し継続している。
ボリンジャーバンド下限からは上放れ中位へ(バンドは79.64-82.25)。
雲の下限は80.89で中に入ってきた。
上昇ライン(6月8日-9日)が伸びてきている。


5.円無常、当局「製造業のリストラはすさまじい」


原発事故で節電が訴えられている。
ただ製造業の方々の節電や節約は30年前頃から厳しいものがあった。
95年あたりに大手の精密機械会社を訪問したが、ところどころ電気が消えていた。
お昼休みには無駄な電気を使わないということであった。
大手の自動車会社では備品の文房具、例えばボールペンなどは古いものと交換であった。
これは聞いた話だがある社員が東京の銀行の為替ディーリングルームに電話をしようとしたら交換手に断られたそうだ。
その社員と為替には業務の関係がないかららしかった。赤電話でかけろということだろう。

車の国内輸送でも高い高速料金の高速道路を使わずに船を使う(米国は高速は無料だ)。
このような節約は銀行ではありえなかった。
円高メリットを唱える学者の方はおそらく節約などしてはいないだろう。
東電もそうだろう。
困ったら税金や公共料金を上げればいいだけだ。

三菱自動車益子社長は「今の水準が続けば海外で価格競争力を保てない」、トヨタ小澤副社長は「円高のため日本で商売をしていく限界をこえている、一日でも早い為替の是正を政府に求めたい」、日本自動車工業会の志賀俊之会長は「これまで国際競争力を維持するため、絶え間ないコスト削減などの取り組みを継続して行ってきたものの、現在の為替水準はそうした企業労使の努力の限界を超えている」とし、政府に円高是正に向けた対応を強く求めた。


6.ID為替「積み重ね、取り引きも情報も」


為替は値幅が他の金融商品より小さいし、同じ水準を行ったり来たりする。
株や商品と異なり貿易などの実需取引もあり投機的に一方的に動くことは少ない。
大変動は他の商品より経済に与える打撃が大きいので当局も介入などの手段で変動を抑えようとするからだ。

その特質からは日々の取引をこまめにやって利益を積み重ねて行くことが一発狙いより重要で効率的だろう。
利益が積み上がれば心の余裕も出来て次に大胆な取引も行える。
ただ結局こまめに続けることが重要だと悟ることが多い。
また為替の情報もこまめに面倒くさがらずに取り続けることが重要だ。
同じような情報でも何度も何度も咀嚼しているうちに自分のものとなり取り引きに行かせるとおもう。


7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」


菅首相本日辞任、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、日本物格下げ、米国物格下げ、テロ、外為取引税(トービン税)、人民元が基軸通貨、日中国交断絶、資源国通貨売り介入
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内需拡大−規制緩和−市場開放−小政府−財政均衡−自己責任−公明正大 50―超円高−100―円高−150−普通円−200―円安−250−円安− 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取)


8、横浜湘南便り「しろばんば」


伊豆湯ヶ島には横光利一、北原白秋、若山牧水、与謝野晶子、梶井基次郎、三好達治ら文人たちが湯ヶ島温泉に逗留し作品を輩出してきた。
川端康成は湯本館に滞在し、「伊豆の踊り子」を執筆した。
少年時代を湯ヶ島で過ごした井上靖は、その頃の思い出を描いた自伝的小説「しろばんば」を書いた。

(写真=@井上靖旧宅A水車B湯ヶ島持越川のせせらぎ)

           

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