野村 雅道(のむら まさみち)氏
FX湘南投資グループ代表
専修大学講師、中京大学講師
1979年東京大学教養学部卒。
1979年東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。貿易金融業務、預金、債券、営業業務に従事。
1982年ニューヨーク支店勤務を経て1985年本店為替資金部にてチーフディーラーとして外国為替業務に従事。
1987年ファーストシカゴ銀行へ転出し、その後も米欧の主要銀行にて外国為替部長等を歴任。
現在も国際経済コメンテイターとしてテレビ・新聞などで精力的に活動を行っている。
著書に『我々は外資に負けなかった』、『働かずに毎年1000万円稼げる私のFX超活用術』など多数。

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6/2(木)「緊縮小唄、外貨準備運用不作為で国損など」 2011年06月02日 09:59

6/2(木)「緊縮小唄、外貨準備運用不作為で国損など」

2011年6月2日(木)―2011年6月3日(金)


総括「円の独歩高時代は終わっている。行ったり来たり」
需給「外貨準備運用不作為で国損」
テクニカル「ドル円、5日線まだ上向かず」
当局、円無常「緊縮小唄、3項との関連」
ID為替「酒田の米相場、本牧の為替相場」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「三大居留地その1」


ドル78-83、ユーロ円 113-118

日経インデックス6月1日東京引け前回5月27日からの変化 円121.1弱し、ドル95.3弱し、ユーロ96.4強し、ドルインデックス IN NYBOT74.68弱し、CRB345.92弱し、CRUDEOIL100.29弱し、金1543.20強し、DOW12290.14弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け119.55強し、IMM円投機筋5月24日、円8006(前週比-7367)ユーロ19129(前週比-22516)


1、予定


(今週の予定)

30(月) ロンドン休場、全米市場休場、NZ 貿易収支、5月上旬貿易統計、加 第1四半期経常収支、GDP

31(火)豪 住宅建設許可件数、経常収支、日 失業率、有効求人倍率、家計調査、鉱工業生産、住宅着工戸数、建設工事受注、為替介入実績、自動車生産・輸出実績、建設機械出荷額、インドGDP、スイス GDP、独 失業者数、失業率、香港 小売売上、ユーロ圏 消費者物価指数速報、失業率、南ア GDP、貿易収支、加 中銀政策金利発表、米 ケースシラー住宅価格指数、シカゴ購買部協会景気指数、消費者信頼感指数、

1(水) 党首討論、中国 製造業PMI、豪 GDP、タイ中銀金融政策決定会合、スイス 小売売上、購買部協会景気指数、ユーロ圏 製造業PMI確報、英 製造業PMI、米 企業人員削減数、ADP民間雇用者数、ISM製造業景況指数、建設支出

2(木) 日 法人企業統計調査、豪 貿易収支、小売売上、 米 新規失業保険申請、製造業受注 、労働生産性指数

3(金) NZ 住宅建設許可、ユーロ圏 サービス業PMI確報、英 サービス業PMI、ユーロ圏 GDP改定値、米 非農業部門雇用者数 、失業率、ISM非製造業景況指数 、ブラジルGDP

4(土)ポルトガル総選挙、ペルー大統領選決選投票


(来週の予定)

6(月)香港休場(端午節)、ウェリントン休場(女王誕生日)、ユーロ圏 生産者物価指数、加 住宅建設許可、Ivey購買部協会指数

7(火)日 景気動向指数・速報、 RBAキャッシュターゲット、スイス 消費者物価指数、ユーロ圏 小売売上高、独 製造業受注、米 消費者信用残高

8(水)日 マネーストックM2+CD、国際収支、景気ウォッチャー調査、スイス 失業率、独 経常収支、貿易収支、仏 貿易収支、ユーロ圏 第1四半期GDP確報、独 鉱工業生産、加 住宅着工件数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)

9(木)日 第1四半期GDP二次速報、 RBNZオフィシャル・キャッシュレート、豪 新規雇用者数、失業率、仏 第1四半期非農業部門雇用者確報、英 商品貿易収支、BOE政策金利発表、欧州中銀金融政策発表、加 新築住宅価格指数、国際商品貿易、米 新規失業保険申請件数、貿易収支、卸売在庫

10(金)独 消費者物価指数確報、仏 鉱工業生産、英 鉱工業生産、製造業生産高、生産者物価指数、加 雇用ネット変化、失業率 第1四半期労働生産率、米 輸入物価指数、米 月次財政収支


2.総括「円の独歩高時代は終わっている。行ったり来たり」


2000年からのドル円やクロス円の年足を見た。
ドル円では陽線が5回、陰線が6回だが、ユーロ円は陽線が9回、陰線が2回。
今年も陽線だ。
他のクロス円でも陽線の年のほうが多い。
ただリーマンショックなどパニック的なものがあると陰線となる。
日本の現状を見ると財政赤字、株安、給与減少、雇用減少、老後の不安もあるので円を売りたくなるが、実需は貿易黒字、経常黒字であるので円買いが多い。
パニックがあれば思惑の円売りの巻き戻しがあって急激な円高となる。
ただ2000年と比べればドル円以外は円安となっている。
思惑の円売りも間違ってはいない。
日本が1980年から90年代のような円独歩高とはなっていないことは確かである。
全体的な国力の衰退がある。
年初来では円は主要9通貨中8位から7位でうろついてる。

さて日本の政局も焦点である。
内閣不信任案が午後採決される。
政局不安は株安になっても円安に結び付かないこともあるのでムードだけの取引は注意したい。

米国の指標の多くが弱くなっている。
それはバーナンキ議長が4月下旬に証言していたことだ。
また連邦債務上限の引き上げ問題も残るがそれも毎度のことである。
欧州では昨年同様ギリシアの債務問題が議論されているが、これはギリシアを切らない限り毎年起きることだろう。
民間会社のようにつぶせない国であるので債務は延長していくしかない。
つぶせば跳ね返りが大きい。
日本は相変わらず司令塔のない国で無名の官僚がコントロールしている。
債務問題は悲劇的だが従順な国民がお金の殆どを銀行預金においている限り、これまた従順で投資リスクを負わない銀行が国債を買うので大丈夫だろう。

ということでいつも同じ事が起きている。
どこも景気は減速し債務問題を抱えている。
これらの月並みなニュースを市場は新鮮にサプライズを加えながら騒ぐ。
いつも同じことが行ったり来たりするなら、こまめに取引していくしかない。
そしてたまに逆張りもチャートに従ってやらないといけない。
そうでないとチャートをつける意味がなくなる。

*週末のポルトガル総選挙もお忘れなく。


3.需給「外貨準備運用不作為で国損」


日本は1兆ドルの外貨準備を保有している。
その殆どが米ドルだ。
少し遅いが分散投資をすべきではないだろうか。
政府では円安を好まない発言をする人が多い。
ドル安を予想するならドルを売って置かないといけない。
国富の損失となる。
また農産物を含めて資源価格の高騰がある。
資源国の通貨を外貨準備と持つことも価格高騰時に重要となる。
いつまでも工夫なくただ膨大なドルを持ち続けるのは不作為にもあたるだろう。

外貨準備を放置して不作為で円高差損を被るより、ユーロや資源国通貨にも振り分けてドル安や資源価格高騰に備えるべきだろう。
外貨準備は円売り介入で増加してきたが、為替差損が出れば輸出業者の損を国民で頭割りして負担するようなものだ。
民主党は結果的に円高ドル安を容認している。
そうならば少しは知恵を働かせて運用すべきだ、せざるは国損となる。
2000年からリポートで円の独歩高は終わるがユーロ圏や中国の台頭でドルは下落すると書いてきた。
米ドルの短期取引は売ったり買ったりするが長期投資は米ドルは薦めず、資源国通貨中心に進めてきた。
2000年からは為替差益と金利収入が得られている。
もちろん米ドル保有が日米安全保障上からと言われれば反論は出来ない。


4.テクニカル「ドル円、5日線まだ上向かず」


「流れに沿ったディールをやれ」という上司は多くいたが、今日の流れがどっちかを教えてくれる人は少なかった。
やられている人の結果を見てのアドバイスが多かった。
流れは超短期ではイントラデイのP&Fを見ている。
○なら買い、×なら売りの単純な判断。
中期では5日移動平均線の向きを見ている。
5日線が上向けば買い、下向けば売りである。
5日線が20日線とあるいは90日線とクロスするなどは判断材料にしていない。
また21日線(20日線でもいいが)の向きでは収益が上がらないことは何度か実際の結果で示した。
5日線方式では3月22日の終値(以下終値ベース)80.90で買い、4月12日の83.55で売り、5月11日の80.96で買い5月26日の81.30で売りである。
今は81.30で売りとなっている。
一応パーフェクトであるが儲けはもっと労力のいるP&Fほど大きくない。
楽をしているからだ。
儲けるにはよりきつい労働が必要だ。


5.円無常、当局「緊縮小唄、3項との関連」


他人の金ならよそ見て済もが、ソジャナイカ、借りた50億はソオヨ、ダンゼン、返す50億は頭割り。
(西条八十作詞、中山晋平作曲)昭和初期の金解禁頃にはやった「緊縮小唄」、金解禁の唄、ビクター
為替介入は借金でやって輸出業者を助けるが損をすれば国民で頭割りといったところ。
東電の賠償も、国の事業でも損が出れば国民頭割り。
政府は責任(企業で言えば経営責任)はとらない。


6.ID為替「酒田の米相場、本牧の為替相場」


私は時々横浜の外海を見に行く。
大黒ふ頭や本牧ふ頭へ行く。
大黒ふ頭には輸出する自動車の駐車場がある。
本牧埠頭には大型クレーンがコンテナを埠頭から大型船へ、大型船から埠頭へと移動させている。
本牧沖には大型タンカーなど貨物船が何隻も停泊している。
その動きで輸出入の活況差を肌で感じている。
また最近は深夜のホテルの窓の灯りを見て稼働率を推定している。
平日は冴えない20%程度ではないだろうか。
震災の影響は続いている。
路地裏の経済学のようなものだ。

江戸時代の酒田の米(コメ)相場師は港を見下ろす日和山に登り他国船の入り具合を見て景気動向を判断しカンに頼って相場を張ったと言われている。
ただ本間宗久は単なる山カンではなく足しげく米会所に通いつめ科学的な統計処理で相場を判断できることに気づき法則性を見出して連戦連勝になったらしい。


7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」


北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、日本物格下げ、米国物格下げ、テロ、外為取引税(トービン税)、人民元が基軸通貨、日中国交断絶、資源国通貨売り介入
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内需拡大−規制緩和−市場開放−小政府−財政均衡−自己責任−公明正大 50―超円高−100―円高−150−普通円−200―円安−250−円安− 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 


8、横浜湘南便り「三大居留地その1、洋館」


外国人居留地は、政府が外国人の居留及び交易区域として特に定めた一定地域で1858年の日米修好通商条約など欧米5ヶ国との条約により、開港場に居留地を設置することが決められ、条約改正により1899年に廃止されるまで存続した。
長崎、神戸、横浜が有名だが、東京の築地(現在の中央区明石町で青山学院や女子学院、立教学院、明治学院、女子聖学院の発祥地)、大阪の川口、函館の元町も外国人居留地であった。
どこの居留地もゆったりとした暮らしぶりが窺える。
(写真=居留地の洋館@長崎A神戸B横浜)

           

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