野村 雅道(のむら まさみち)氏
FX湘南投資グループ代表
専修大学講師、中京大学講師
1979年東京大学教養学部卒。
1979年東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。貿易金融業務、預金、債券、営業業務に従事。
1982年ニューヨーク支店勤務を経て1985年本店為替資金部にてチーフディーラーとして外国為替業務に従事。
1987年ファーストシカゴ銀行へ転出し、その後も米欧の主要銀行にて外国為替部長等を歴任。
現在も国際経済コメンテイターとしてテレビ・新聞などで精力的に活動を行っている。
著書に『我々は外資に負けなかった』、『働かずに毎年1000万円稼げる私のFX超活用術』など多数。

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6/27(月)「温首相に注目、ギリシアは28日がカギ」 2011年06月27日 07:55

6/27(月)「温首相に注目、ギリシアは28日がカギ」

2011年6月27(月)―2011年6月29日(水)

総括「温首相に注目、ギリシアは28日がカギ」
需給「月末投信と7月所得収支は」
テクニカル「ユーロドル、年間順位など」
当局、円無常「豪カナダはメキシコカルテンス氏を支持、IMF専務理」
ID為替「消えた年金から消える年金へ、FXは」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「山手、横浜正金、相馬、専修大、妻木、山口」


ドル78-83、ユーロ円 112-117

日経インデックス6月24日東京引け前回6月22日からの変化 円122.9弱し、ドル96.1弱し、ユーロ96.3強し、ドルインデックス IN NYBOT75.59強し、CRB329.81弱し、CRUDEOIL91.16弱し、金1501.97弱し、DOW11934.58弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け120.22強し、IMM円投機筋6月21日、円32594(前週比+7826、ユーロ29771(前週比-20123)


1、予定


(今週の予定)

27(月)米 個人支出、個人所得、PCEデフレーター 、ダラス連銀製造業活動

28(火)日 商業販売統計速報、香港 貿易収支、英 経常収支、GDP確報、S&P/ケース・シラー住宅価格指数、消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数、独 消費者物価指数速報

29(水)日 鉱工業生産速報、6月上旬貿易統計 仏 GDP改定値、英 消費者信用残高、マネーサプライM4、ユーロ圏 消費者信頼感確報、スイス KOF先行指数、加 消費者物価指数、米 中古住宅販売成約

30(木)日 住宅着工戸数、建設工事受注、自動車生産・輸出実績、外国為替平衡操作、NZ 住宅建設許可、貿易収支、英 GFK消費者信頼感調査、仏 生産者物価指数、独 失業者数、失業率、ユーロ圏 マネーサプライM3、消費者物価指数速報、南ア 生産者物価指数、貿易収支、加 GDP、米 新規失業保険申請件数、シカゴ購買部協会景気指数

1(金)日 失業率、有効求人倍率、全国消費者物価指数、東京消費者物価指数、短観、家計調査、中国 製造業PMI、スイス SVME購買部協会指数、ユーロ圏 製造業PMI確報値、失業率、英 製造業PMI、 米 ミシガン大学消費者信頼感指数確報、建設支出、ISM製造業景況感指数


(来週の予定)

4(月)米国独立記念日、豪 住宅建設許可件数、小売売上高、スイス 小売売上高、英 PMI建設業、香港 小売売上高、ユーロ圏 生産者物価指数、加 鉱工業製品価格

5(火)豪 貿易収支、RBAキャッシュターゲット、英 PMIサービス業、ユーロ圏 小売売上高、米 製造業受注指数

6(水)日 景気動向指数・速報、独 製造業受注、加 住宅建設許可、米 ISM非製造業景況指数

7(木)日 機械受注、NZ  第1四半期GDP、豪 新規雇用者数、失業率、仏 貿易収支、スイス 消費者物価指数、英 鉱工業生産、英製造業生産高、独 鉱工業生産、BOE政策金利発表、欧州中銀金融政策発表、米 ADP全国雇用者数、加 新築住宅価格指数、米 新規失業保険申請件数、加 Ivey購買部協会指数

8(金)日 国際収支、景気ウォッチャー調査、スイス 失業率、独 経常収支、貿易収支、英 生産者物価指数、加 失業率、雇用ネット変化、米 非農業部門雇用者数、失業率、米 卸売在庫、消費者信用残高


2.総括「温首相に注目、ギリシアは28日がカギ」


さて今週も中国が注目だ。
28日まで温家宝首相はハンガリー、英、独を訪問する。
既に外貨準備の4分の1ほどを欧州に投資していると言われている中国だがさらなる支援策を発表するかどうか。
英国では銀行部門や資源開発、独では、自動車、電機製品、機械製造、新エネルギー分野の案件を発表する見通しだ。
EU議長国を務めるハンガリーとの協定や契約への調印も予定されている。

また温家宝首相はFT紙への寄稿で、「中国における物価上昇は今年十分に抑制されると確信している」と強調したことで先週後半の中国株市場は上昇している。
米国のQE2終了で株価、資源価格が下落しているがそこへ一石を投じることになるかどうか。
今年の世界の景気減速は中国の自動車購入制限政策やインフレ懸念からの金融引き締めが大きな要因となっていた。
自動車購入制限策も中国国内から見直しの話が出ている。
日産や破綻したGMが回復したのは中国国民の強い自動車購入意欲からだ。
中国は製造業PMIの発表がある。

また欧州は28日がカギだ。
与党でも反対意見が出てきたギリシア緊縮財政の決議が行われる。
それに合わせ反対派の国民はゼネストを行う。
IMF・EU、中国・日本と支援を実行しているが肝心のギリシア国民の同意が得られない。

米国は米国で苦難の時期が続く。
米連邦債務上限引き上げに向けた与野党の予算協議が暗礁に乗り上げ、オバマ大統領は、上院の民主・共和両党指導者と27日に個別に会談する方針だ。
財政赤字削減策をめぐる与野党の予算協議は、共和党のカンター下院院内総務が増税をめぐる意見の対立を理由に交渉の場から離れる意向を示し、行き詰まっている。

ガイトナー財務長官は2011年上半期の米経済成長率について、エネルギー価格上昇などの影響で約2%にとどまるとの見方を示した。
ただ、基調的なトレンドは依然改善しているとした。
成長率が予想を下回る理由については「原油高や日本の震災に加え、悪天候で建設が圧迫されたこと、国防支出が予想外に大きく減速したこと、さらには欧州からのリスクをめぐる強い懸念や急成長国における若干の政策引き締めなどの影響が重なった」とした。
最近の米景気下振れの約3分の2はエネルギー価格上昇や日本の震災などの一時的な要因が理由と考えられるとしている。
一時的かどうかの見極めが重要だ。

日本は日銀短観があるが既に発表された法人企業景気予測では前期比景況感は低下するものの先行き見通しは地震からの復興で回復するとなっていることから、同じような結果となるだろう。
日本は月末指標のCPI、鉱工業生産速報、住宅着工戸数、建設工事受注、自動車生産・輸出実績、失業率、有効求人倍率、家計調査なども発表される。
6月上旬の貿易統計も輸出動向の回復度をチェックしたい。

今年の通貨番付で首位独走状態になっている強いスイスはまだ以前のような介入の話は出てこない。
介入してもギリシア問題などが流動的で様子見しているのだろう。

南アはCPIがさらに上昇したが資源格の下落で株価、通貨ともに弱い。
これも中国の株価動向がカギを握ってくる。
今年健闘しているNZは貿易収支の発表がある。


3.需給「月末投信と7月所得収支は」


下記のように月末投信は多い。
個人の夏のボーナスを狙ったものだ。
7月のドル円の相場は過去17年間でドル上昇が12回、下落が5回とドル円上昇率が高い。
ただ07年、09年、10年は下落している。
夏のボーナスを原資として外債を購入してきたことは確かだが、ここにきてその勢いがなくなっている。
外貨投信残高がここ2年30兆円の壁を越えずにいることも一因で新規マネーが細っている。
一方過去の外債購入で7月に利金の支払いがあり、1兆円を超える所得黒字がある(円高要因)。
金の切れ目が円安の切れ目になっている兆候がある。
ただあまりドル円だけ見てはいけない。
クロス円はドル円は円高でも円安になっている通貨ペアが多い。
気をつけたいのは中間期末なので3月騒がせた地震再保険の日本への支払いの円買いが出ることもあろう。

*28(火)HSBC投信  中国人民元ファンド
29(水)大和住銀投信投資顧問 株式&通貨資源ダブルフォーカス、 三井住友AM 米国中小型株ファンド
30(木)国際投信投資顧問 US成長株オープン、 BNYメロンAM新興国ハイインカム・バランス、三井住友AM アジア・バランス・セレクション ピクテ投信投資顧問 ピクテ・G・インカム株式F、みずほ投信投資顧問 グローバル好配当株式ファンド、中央三井AM 世界インフラ関連好配当株式通、 岡三AM アジア・オセアニア債券


4.テクニカル「ユーロドル、年間順位など」


主要通貨年間番付では先週終値で1位がスイス、2位ユーロ、3位NZドル、4位豪ドル、5位カナダ、6位ポンド、7位円、8位米ドル、最下位南アランドである。
世界の政治経済情勢不安で金が強いことと同様にスイスも強い。

ユーロドルは6月16日陰線ながらも下ヒゲを出し買い圧力を示していた。
同じような長さの下ヒゲは6月23日にも出ているが、実体との比較では6月13日のほうが圧倒的に長い。
23日は下ヒゲは長いが実体も長いので買い圧力とならなかった。
また翌日のオープンが前日の下ヒゲから始まっていた弱さもあった。
16日は前日の実体の上から始まる強さがあった。
従ってまだ22日-23日の下降ラインの下にある。
この下降ラインとボリバン下限1.3993の間で推移しよう。
5日移動平均線も上がったり下がったりである。
一目の雲の上に出ることは出来なかった(現在雲は1.4346−1.4364と薄い。
下降トレンドを上抜けるかどうかは中国温首相の訪欧での発言や28日のギリシア緊縮予算決議(ゼネスト予定)がカギとなる。


5.円無常、当局「豪カナダはメキシコカルテンス氏を支持、IMF専務理事」


IMFストロスカーン元専務理事の突然の退任で新理事選では仏のラガルド財務相が圧倒的優位である。
ただ常に欧州から専務理事が選出されることに新興国のみならず先進国からも異論が出ているようだ。
カナダと豪は6月24日に共同声明を発表し、劣勢に立たされている候補、メキシコ中央銀行のカルステンス総裁を支持すると表明した。
チリとペルーも同総裁への支持を表明した。

カナダと豪は共同声明で、IMF副専務理事やメキシコ財務相を歴任したカルステンス総裁の経験を高く評価した。
世界経済が直面する課題を適切に理解し対処する上での素養を身につけていると支持の理由を説明した。

今回はラガルド氏が選出されそうだが、次回はさらに経済成長と同様に新興国が影響力を増すだろう。


6.ID為替「消えた年金から消える年金へ、FXは」


消費増税の話が出ているがそれが年金に回されるなどはっきりとした明示はないだけに不安だ。
ただ政府にお金がないだけなら国民は納得しないだろう。
消費税が高い国は年金、医療、雇用の保険料は別取りしないし教育費は無料だ。
日本は両取りしようとしている。
日本の国民負担率は低いというが、医療費は保険以外に自腹で払わないといけない金額は入っていないのだろう。
また税の国民還元率は世界でも低いと言われている。
政府が中抜きしている部分は日本が多いのだろう。
また世界では衣料食料は消費税をかけない国もある。
日本が本当に負担率が高いのかどうか納得させて欲しい。

ただ苦しければ増税すればいいと思っている政府とは異なり民間では退職者年金で苦しんでいるところが多いそうだ。
退職者の年金を減額する企業が増えている。
企業OB年金の減額をめぐる厚労省の認可は2007年度と08年度はなかった。
09年度は経営破綻した日本航空1件が承認を受けたが、10年度近畿日本ツーリストや浅沼組など4件、今年度は5月末までのわずか2カ月で文化シヤッターなど3件が認められた。

ここにきて企業による減額申請が増えているのは、団塊の世代などの大量退職で企業にとって年金の負担が重くなったからだ。
ただ現在、年金減額の認可をめぐる厚労省の明確な基準はないそうだ。

このような国民の不安で自力で老後不安を解消したい為にFXもその運用商品に取りあげられているが、十分取り引きの仕組み、過去の動き、相場を動かす要因、24時間相場は動くなどという基礎知識を備えて参戦して頂きたい。


7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」


菅首相本日辞任、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、日本物格下げ、米国物格下げ、テロ、外為取引税(トービン税)、人民元が基軸通貨、日中国交断絶、資源国通貨売り介入
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内需拡大−規制緩和−市場開放−小政府−財政均衡−自己責任−公明正大 50―超円高−100―円高−150−普通円−200―円安−250−円安− 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取)


8.横浜湘南便り「山手、横浜正金、相馬、専修大、妻木」


横浜山手の山手教会の敷地に横浜カトリック司教館がある。
明治末期、東京戸塚に建てられた木造二階建ての相馬永胤邸の入口部分のみを移築復元したもの。
相馬永胤は彦根藩士の家に生まれ戊辰戦争では官軍として戦った。
1882年から1924年に没するまで横浜正金銀行(後の三菱東京UFJ銀行)取締役、頭取を歴任した。
横浜正金銀行では最長期間(42年間)つとめた役員であった。
また専修大学を創立し初代学長でもあった。
相馬永胤邸の設計は妻木頼黄。
妻木頼黄は横浜正金銀行本店(現神奈川県立歴史博物館)、日本勧業銀行(現千葉トヨペット)、横浜正金銀行大連支店(現中国銀行大連分行)、横浜新港埠頭倉庫(現横浜赤レンガ倉庫)、日本橋、山口県庁舎なども設計した。現在の超高層ビルなどには見られない深い味わいがあり立ち止まってしまう建物が多い。

(写真=@横浜カトリック司教館=相馬永胤邸A横浜正金銀行B山口県庁)


           

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