野村 雅道(のむら まさみち)氏
FX湘南投資グループ代表
専修大学講師、中京大学講師
1979年東京大学教養学部卒。
1979年東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。貿易金融業務、預金、債券、営業業務に従事。
1982年ニューヨーク支店勤務を経て1985年本店為替資金部にてチーフディーラーとして外国為替業務に従事。
1987年ファーストシカゴ銀行へ転出し、その後も米欧の主要銀行にて外国為替部長等を歴任。
現在も国際経済コメンテイターとしてテレビ・新聞などで精力的に活動を行っている。
著書に『我々は外資に負けなかった』、『働かずに毎年1000万円稼げる私のFX超活用術』など多数。

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6/9(木)「目標は阪神ではなくヤクルトである」 2011年06月09日 10:35

6/9(木)「目標は阪神ではなくヤクルトである」

2011年6月9日(木)―2011年6月10日(金)


総括「米ドルだけと比べる低レベルの争いは避けたい」
需給「逆張り精神は円相場でしみついた」
テクニカル「チャート通り」
当局、円無常「中国とインドの支持取り付けられず」
ID為替「TVが報道しないと介入はない」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「三大居留地その3、元町など」


ドル78-83、ユーロ円 114-119

日経インデックス6月8日東京引け前回6月3日からの変化 円122.8強し、ドル95.2弱し、ユーロ97.9強し、ドルインデックス IN NYBOT73.87強し、CRB348.46強し、CRUDEOIL100.92強し、金1535.2弱し、DOW12048.94弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け118.05強し、IMM円投機筋5月31日、円-1648(前週比-9654)ユーロ21970(前週比2841)


1、予定


(今週の予定)

6(月)香港、上海、台湾休場(端午節)、ウェリントン休場(女王誕生日)、ユーロ圏 生産者物価指数、加 住宅建設許可、Ivey購買部協会指数

7(火)日 景気動向指数・速報、外貨準備高 RBAキャッシュターゲット、スイス 消費者物価指数、ユーロ圏 小売売上高、独 製造業受注、米 消費者信用残高

8(水)日 マネーストックM2+CD、国際収支、景気ウォッチャー調査、企業倒産、スイス 失業率、独 経常収支、貿易収支、仏 貿易収支、ユーロ圏 第1四半期GDP確報、独 鉱工業生産、加 住宅着工件数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、ブラジル政策金利 、OPEC総会

9(木)日 第1四半期GDP二次速報、オフィス空室率 、消費動向調査、RBNZオフィシャル・キャッシュレート、豪 新規雇用者数、失業率、インドネシア中銀政策会合、仏 第1四半期非農業部門雇用者確報、英 商品貿易収支、BOE政策金利発表、欧州中銀金融政策発表、加 新築住宅価格指数、国際商品貿易、米 新規失業保険申請件数、貿易収支、卸売在庫 、米FRRB資金循環統計

10(金)日 第3次産業活動指数、企業物価指数、韓国銀行中銀金融通貨委員会、中 中国貿易統計、独 消費者物価指数確報、仏 鉱工業生産、英 鉱工業生産、製造業生産高、生産者物価指数、加 雇用ネット変化、失業率 第1四半期労働生産率、米 輸入物価指数、月次財政収支


(来週の予定)

13 (月)機械受注、 シドニー休場(女王誕生日)、チューリッヒ休場(聖霊降臨節の振替休日)、香港 鉱工業生産指数、生産者物価指数

14(火) 日 鉱工業生産・確報、日銀金融政策決定会合、英 消費者物価指数、小売物価指数、加 設備稼働率、米 生産者物価指数、米小売売上、企業在庫

15(水)日 金融経済月報 NZ 1Q小売売上、仏 消費者物価指数、英 失業率、失業保険申請件数、ユーロ圏 鉱工業生産、米 消費者物価指数、ニューヨーク連銀製造業景気指数、対米証券投資、設備稼働率、鉱工業生産、NAHB住宅市場指数

16 (木)ヨハネスブルグ休場(青年の日)、NZ 製造業売上高、スイス 鉱工業生産、スイス中銀政策金利発表、香港 失業率、英 小売売上、ユーロ圏 消費者物価指数、新規失業保険申請件数、建設許可件数、住宅着工件数、米 経常収支、フィラデルフィア連銀景況指数

17(金) 日銀金融政策決定会合議事要旨  ユーロ圏 建設支出、貿易収支、加 卸売売上高、米 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値 ECB月例報告、米 景気先行指数


2.総括「米ドルだけと比べる低レベルの争いは避けたい」(我々の目標は阪神ではなくヤクルトである)


今年の世界景気減速の原因は日本の大震災もあるが、根本的には中国の意図した景気減速政策であろう。
CPIが5%を越え(GDP成長率が9%ではCPIの5%はまだ低いかもしれない)まだ落ち着きを見せず、常に株式市場には金融引き締め観測がある。
また一度は破綻したGMや日産などに代表されるように中国の自動車需要の急増が世界の製造業を回復させた。
いわゆる「家電下郷」、「汽車下郷」などの農村振興策で世界が潤った。
しかし今年は北京市の自動車購入制限策もあり需要は減少してきた。
それは自動車の触媒として使われる白金やパラジウム価格の下落に表れている。
また今年は上昇率1位の米国株ではフォ−ド、GM株が下落している。
これも中国自動車需要の減退によるものだ。
中国の経済政策や景気動向を見るにはやはり上海株動向をチェックするのがいいだろう。
ここ2日は上昇しているが本物かどうか。
まだ電力不足、干ばつなどでインフレ懸念は強い。
今週は貿易収支の発表がある。

中国の影響は先進国にも資源国にも影響する。
今年は中国の影響が豪よりもNZに出ている。
最近では中国がNZ国債の購入を拡大する報道があった。
中国のNZ農産物の需要は強い。
酪農関連企業の買収も行っている。
そのNZは今朝、NZ中銀は政策金利を予想通り据置とした。
またこれも予想通りNZ高を牽制した。
予想外であったのは「今後2年間で段階的な利上げが必要」としたことだ。
これでNZが買われている。
NZドルは5月から対豪ドルでも強調推移している。
漸く震災後の復興景気も焦点となってきた。
ただ今月下旬の1QGDPは減速すると見られている。

さて昨日のベージュブックではそれほどの減速感は示されなかった。
バーナンキ議長の4月の発言通り景気は減速しているがそれが日本の大震災によるものなら一時的また回復していくだろう。
それが日本の回復によるものか、あるいはサプライチェーンの日本離れとなるかの問題は残るが。

日本は5月上中旬貿易統計が1兆円の赤字となった。
月の中途といえど貿易赤字が1兆円を超えたのは初めてではないか。
この発表があったが市場は反応しなかった。
この数字を知らなかった人も多そうだが、発表された時に赤字のドル買いが出たわけではない。
赤字は5月上中旬のものでその時はドル円は79円から82円へ上昇している。
クロス円も上昇していた。
単純に貿易収支は関係ないと片づけられない。

ユーロだが昨日はテクニカルで下落した(ボリバン天井)が何度も繰り返してきたように、やはりユーロドルは反発してきている。
昨年からギリシアショックと言われながらユーロドルは1.18から1.49まで上昇した。
今年もおそらく同じ展開が予想される中で再び「ギリシア債務が大変だ、格下げだ」などでユーロを売る雰囲気が醸成されたが昨年同様の展開となった。
今後もポルトガル、アイルランドでも同様の問題でユーロ売りを煽られるが冷静になりたい。
市場はギリシア問題とユーロ相場を結びつけすぎている。

基本的には1998年の金融ビッグバン、中国の市場参加による日本の地位低下(南方講話が起点)、ユーロ誕生で米国の地位低下で日本円が独歩高の時代は終わっている。
それが10年以上続いているし今後も継続するだろう。
日本は変らない国だ。
過去の変革のように外国人を政治に取り入れない限り。
2000年からは主要9通貨では6番目の強さである円より強い通貨のほうが多い。
米ドルだけを見ず、中国や他国を見ながら円は今後も全体的に弱くなっていく。
米ドルだけと比べる低レベルの争いは避けたい。
我々(横浜)の目標は最下位を争う阪神(いわば米ドル)ではなくトップのヤクルト(豪ドルやユーロ)におかないと日本の景気低迷は続く。
投資家として日本がトップになることを考えるでのはなく弱い円、強い他通貨の投資の機会を狙うことにある。


3.需給「逆張り精神は円相場でしみついた」


ギリシア国債に続きアイルランド国債に投資した。
今お騒がせな債務国である。
危険な逆張りとも言われるが、為替ディーラーを長くやってきて円相場はバブル崩壊で株安金利低下にもかかわらず円高になっていることに代表されるごとく世間の常識とは(需給の常識には素直)反対に動くのが身体にしみついているので自然と逆張りをしてしまう。
また逆張りをする時は売りでも買いもかなり魅力的な価格になっている。
また為替でいえば行きすぎた円高には輸入、行きすぎた円安には輸出が殺到することも身体にしみ込んでいるからかもしれない。
国債においては返済原資がその国の税金であり、大きすぎてつぶせないことや、デフォルトしても紙くずにならないという経験もある。

リーマンショックでも翌年早々から逆張りでクロス円、外株を買い出動していたのはブログに買いていた通りである。
その理由には米長名人の教えもある。
「人間は苦難にはだれもが立ち向かうものだ」。
危機がまだどんなものかわからない時は慎重だが危機の全貌がわかり救済策が出始める時には出動する気持ちはいつも持っている。
これにチャートでカブセ線、ボリバンのバンド抜けなどが出てくるともう逆張りしたくていてもたってもいられなくなる。
そういうチャンスは多くある。


4.テクニカル「チャート通り」


やはりチャート通りだったというのは後の祭り。
チャートは結構当たるものだ。
若い人がチャートをつけていて、時々「チャート通りだったな」と言うと、「ポジションは」と聞き返した。
若者はバツ悪そうに「いえ、持ってません」。
私は「もうチャートつけんでええよ」とよく言っていた。
一応、年間業務計画というか目標があるので真剣にやってもらいたかった。
ギャラリーではなく選手なのである。
昨日、一昨日はユーロ円、ユーロドルでボリンジャーバンドの天井にあった。
もちろん100%そこから下がるわけではないが、下がる確率は高い。
今頃「チャート通り」と言っても遅いのである。
我々は選手であって解説者ではない。
後付の格付け会社でもない。


5.円無常、当局「中国とインドの支持取り付けられず」


ストロスカーン氏の後任のIMF専務理事の立候補は明日10日に締め切られる。
ラガルド仏財務大臣が最有力候補である。
他にメキシコからカルステンス・中央銀行総裁(元財務相)も擁立されるようだ。
ラガルド氏はより全会一致に近づけるためにインドと中国を今週訪問しているが両国の支持は取り付けられなかったようだ。
このあたりにも政治力、経済力をつけたBRICS諸国の勢いが感じられる。
世界は確実の変ってきている。


6.ID為替「TVが報道しないと介入はない」


ドル円は熱気がないまま80円割れとなっている。
TVも過去の80円割れ程に報道しない。
ただ「80円を割れました」と簡単に知らせるだけだ。
熱気がないのは、貿易収支が赤字に転換して実需からのドル売りがすさまじいわけでもないからだ。
貿易収支は赤字になったが、所得黒字は月間1兆円を越えるペースなのでそこから円買いは出ている。

TVが報道しないと介入は出ない。
TVが慌てて銀行のディーリングルームにTVカメラを設置して熱気を伝えるような時は、日本の製造業者が悲鳴を上げ、地元議員に円高是正を陳情している。
その声が国会や財務省に伝わり介入となる。
役人は財務省「何やってんだ」という声には敏感だ。批判の対象にはなりたくない。
今回は誰も騒がない円高なので介入もないのだろう。

ただ私が感じるのは悲鳴を上げる元気もないかもしれないということだ。
またある会社は着々と海外生産を進めている。
悲鳴は日本10代の失業率が10%近くになったという報道にある。
ただ彼らは円高で失職しているとは思っていないだろう。
15歳から19歳では就職の意思があるのに職に就けない人が22年は9.8%と前年より0.2ポイント悪化。
20歳から24歳までの層でも失業者は9.1%と前年より0.1ポイント悪化、25歳から29歳でも失業者は7.1%と全年齢での失業率(5.1%)より高くなっている。


7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」


菅首相本日辞任、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、日本物格下げ、米国物格下げ、テロ、外為取引税(トービン税)、人民元が基軸通貨、日中国交断絶、資源国通貨売り介入

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内需拡大−規制緩和−市場開放−小政府−財政均衡−自己責任−公明正大 50―超円高−100―円高−150−普通円−200―円安−250−円安− 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 


8、横浜湘南便り「三大居留地その3、元町など」


横浜にも神戸にも長崎にも洋館があり、中華街がある。
欧米列強(銀行や商社)が対日進出する時に貿易を支援する中国人商人=買弁も連れてきたからだ。

また居留地には外国人の日用品の調達の為の商店街が設けられた。
横浜と神戸の元町である。
長崎は不案内なのでよくわからないが元町という地名は見つけられなかった。
長崎の市電が走っている通り、新地中華街の反対側近くにアーケド街はあったが。
取りあえず長崎は出島の写真にした。
(写真=居留地の元町など@横浜A神戸B長崎は出島)

           

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