野村 雅道(のむら まさみち)氏
FX湘南投資グループ代表
専修大学講師、中京大学講師
1979年東京大学教養学部卒。
1979年東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。貿易金融業務、預金、債券、営業業務に従事。
1982年ニューヨーク支店勤務を経て1985年本店為替資金部にてチーフディーラーとして外国為替業務に従事。
1987年ファーストシカゴ銀行へ転出し、その後も米欧の主要銀行にて外国為替部長等を歴任。
現在も国際経済コメンテイターとしてテレビ・新聞などで精力的に活動を行っている。
著書に『我々は外資に負けなかった』、『働かずに毎年1000万円稼げる私のFX超活用術』など多数。

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6/13(月)総括「出口はつらいよ、日本は7位の自覚を」 2011年06月13日 07:40

6/13(月)総括「出口はつらいよ、日本は7位の自覚を」

2011年6月13日(月)―2011年6月15日(水)


総括「出口はつらいよ、日本は7位の自覚を」
需給「注文、外貨投信」
テクニカル「5日線上向き、上昇ライン形成」
当局、円無常「干ばつによる農産物価格上昇」
ID為替「米国の量的緩和第3弾(QE3)はありそうですか?」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「夕暮れ時」


ドル78-83、ユーロ円 113-118

日経インデックス6月10日東京引け前回6月8日からの変化 円122.8強し、ドル95.4強し、ユーロ97.3弱し、ドルインデックス IN NYBOT74.82強し、CRB 347.89弱し、CRUDEOIL99.25弱し、金1531.62弱し、DOW11974.99弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け118.05強し、IMM円投機筋6月7日、円17631(前週比19279、ユーロ51836(前週比+29866)


1、予定


(今週の予定)

13(月)機械受注、 投信概況、シドニー休場(女王誕生日)、チューリッヒ休場(聖霊降臨節の振替休日)、香港 鉱工業生産指数、生産者物価指数

14(火) 日 鉱工業生産・確報、法人企業景気予測調査、日銀金融政策決定会合、中国 消費者物価指数、生産者物価、小売売上、鉱工業生産、固定資産投資、英 消費者物価指数、小売物価指数、加 設備稼働率、米 生産者物価指数、米小売売上、企業在庫

15(水)日 金融経済月報 NZ 1Q小売売上、仏 消費者物価指数、英 失業率、失業保険申請件数、南ア 小売売上、ユーロ圏 鉱工業生産、米 消費者物価指数、ニューヨーク連銀製造業景気指数、対米証券投資、設備稼働率、鉱工業生産、NAHB住宅市場指数

16(木)日 首都圏・近畿圏マンション市場動向、ヨハネスブルグ休場(青年の日)、NZ 製造業売上高、インド中銀政策金利、スイス 鉱工業生産、スイス中銀政策金利発表、香港 失業率、英 小売売上、ユーロ圏 消費者物価指数、新規失業保険申請件数、建設許可件数、住宅着工件数、米 経常収支、フィラデルフィア連銀景況指数

17(金) 日銀金融政策決定会合議事要旨  資金循環統計、ユーロ圏 建設支出、貿易収支、加 卸売売上高、米 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値、ECB月例報告、景気先行指数


(来週の予定)

20(月)日 貿易統計、景気動向指数改訂値、独 生産者物価指数、ユーロ圏 経常収支

21(火) RBA議事録、南ア 経常収支、香港 消費者物価指数、独 ZEW景況感調査、ユーロ圏 ZEW景況感調査、加 景気先行指数、小売売上、米 中古住宅販売件数

22(水)NZ 経常収支、南ア 消費者物価指数、BOE議事録、ユーロ圏 消費者信頼感速報、米 住宅価格指数、FOMC政策金利発表

23(木)スイス 貿易収支、香港 経常収支、米 新規失業保険申請件数、新築住宅販売件数

24(金)独 IFO景況指数、米 耐久財受注、米 第1四半期GDP確報値、第1四半期米個人消費確報値


2.総括「出口はつらいよ、日本は7位の自覚を」


出口政策で躓いている。
2009年初頭からの中国や米国の財政出動で世界景気はリーマンショックから回復してきた。
中国を含む新興国や豪、また一部先進国でも出口戦略として利上げを行ってきた。
ただここで回復が息切れし、米債務上限問題、日本の大震災、ギリシア債務問題などで不安感が漂っている。
ただそれで米ドル不安が出ているとしているのはドル安にもなっていない日本の報道だけであり、世界全体ではドルは上昇し始めている。
通貨は米国の景気で動かずリスク選好の際はドル安円安となり、リスク回避する時はドル高円高となっている。
さらにグローバル化進展で基軸通貨米国で主導する動きも一貫性がない。
通貨のポジションを持つものはメディアの報道に迷わされず自己保有通貨のファンダメンタルズ、トピック、当局の動き、チャートに従い取引すべきだ。
日本ではドルが弱く円が強いとしているが今年の通貨番付ではまだ7位に低迷している。
先週一番強かった通貨はNZドルであった。
ついで米ドル、円は3位であった。

 さて今週の焦点は中国であろう。
先週は5月貿易黒字が予想を大きく下回った。
輸入の伸びが輸出を大きく上回ったからだ。
このあたりは度重なる金融引き締め、人民元上昇が効果を出してきている。
今週は5月CPIを始めPPI、小売売上、鉱工業生産、固定資産投資などが発表される。
既に5%半ばとなる予想のCPIと利上げを織り込んで株価は弱含み推移してきている。

 CPIは英米でも発表される。
ユーロ圏はCPI確報だ。
米国CPIは前月比若干低下する予想だ。
景気減速の米国はPPI、小売売上、 ニューヨーク連銀製造業景気指数、鉱工業生産、失業保険申請件数、建設許可件数、住宅着工件数、フィラデルフィア連銀景況指数 、ミシガン大消費者信頼感指数、景気先行指数等が発表される。またバーナンキ議長の講演もあるが、やはり財務上限問題が焦点だろう。
上限が引き上げられなければ経済活動は停滞し、格付けの引き下げにも繋がる。

日本は日銀政策決定会合や日銀短観と同種の指標である法人企業景気予測調査の発表がある。
十分でない金融政策と円高でデフレ政策をとっている日本であるがそれを変えることは日銀には期待できないだろう。
最近の日銀は震災復興を示唆し危機感は従来通り感じられない。
ユーロ圏は引き続きギリシア問題が焦点であり、満期債券の延長がデフォルトにあたるかどうかなどを議論する。英国は雇用統計とCPIの発表がある。
スイスは政策金利決定だが通貨高(今年通貨番付1位)だけに上げにくい。

豪はスティーブンス総裁の講演、NZは小売売上や製造業売上の発表がある。
国際経済フォーラムがロシア・サンクトペテルブルグであるが中国胡錦涛国家主席が出席する。
サンクトペテルブルク国際経済フォーラムは、1997年から毎年6月、ロシア第二の都市であるサンクトペテルブルクで開催され、独立国家共同体と中東欧地域の最大規模の経済フォーラムとなっている。
またIMF次期総裁選ではメキシコのカルステンス・メキシコ中央銀行総裁も立候補する。
徐々に新興国も力をつけてきて先進国独占にくさびを打ち出している。

いまや貿易が赤字となり、世界の国際機関に拠出出来る資金力も乏しくなり、世界でのプレゼンスも低下してきた日本円が独歩高となることはない。
あってもここ10年ではリーマンショック後の一時期だけのような短期的なものとなる。
日本は日本の地位が政治経済でも落ちていることを踏まえた政策をとらないといけない。


3.需給「注文、外貨投信」


5月下旬からドル円の投資家の需給では損切りの売りが増えそれがドル下げを誘導していたが、先週木曜から損切りの売りがなくなり逆に損切りの買いが増えてきた。
従ってドル円相場も落ち着きを見せて下げ渋っている。
11日、12日の休日も若干だが損切りの買いが入っている。
また今週は外貨投信の払い込みは数件だが、月末の29日、30日は多くなっている。
日本の個人のボーナスの獲得を目指すものだろう。
また本日は5月外貨投信概況の発表がある。

13(月)投信概況、大和証券投資信託委託 ダイワ/アムンディ食糧増産関連ファンド
17(金)大和証券投資信託委託 新グローバル債券(米ドル、レアル、豪ドル)、 三井住友AM 新成長資産3分法F アムンディ・ジャパン アムンディ・為替参照条件付運用型、 大和証券投資信託委託 ダイワ 新グローバル債券F資源国
28(火)HSBC投信  中国人民元ファンド ファンド
29(水)大和住銀投信投資顧問 株式&通貨資源ダブルフォーカス、 三井住友AM 米国中小型株ファンド
30(木)国際投信投資顧問 US成長株オープン、 BNYメロンAM新興国ハイインカム・バランス、三井住友AM アジア・バランス・セレクション
ピクテ投信投資顧問 ピクテ・G・インカム株式F、みずほ投信投資顧問 グローバル好配当株式ファンド、中央三井AM 世界インフラ関連好配当株式通、 岡三AM アジア・オセアニア債券


4.テクニカル「5日線上向き、上昇ライン形成」


上の需給の変化に連れて先週は4本の下降ライン(6月3日-6日、6月2日-3日、6月1日-2日、5月31日-6月1日)を次々に上抜いていった。
週足は僅かに陽線であった。
週足では5月23日週-30日週の下降ラインはまだ上抜いていない。
月足、年足は陰線。
5日移動平均線は5月26日から下向いていたが、先週末漸く反転上昇した。
ボリンジャーバンド下限からは少し上放れている(バンドは79.68-82.25)。
雲の下限は80.89である。
全体的なドル高の中でドル円はリスク選好の後退で重たいがかろうじて上昇ライン(6月8日-9日)を形成した。


5.円無常、当局「干ばつによる農産物価格上昇」


 米国景気減速、QE2の終了で資源価格が下げているが、農産物価格は底堅い。
昨年は豪の洪水で価格が上昇したが、今年は中国の干ばつで生産が減少している。
さらに独、仏など欧州でも最近干ばつが報じられている。
仏では4月の降水量は1959年以来で最も少ない水準に留まった。
小雨傾向は年頭以来続いており、20県程度で水の利用が制限されている。


6.ID為替「米国の量的緩和第3弾(QE3)はありそうですか?」


 上のように米国の量的緩和第3弾(QE3)についての質問を受けました。
以下のように答えました。

*ないでしょう。
米国の景気減速が日本の大震災による部品供給のストップからくるものだとすればもちろんQE3はありえないですが減速の原因探しはもう少し時間がかかるでしょう。
もう一つの理由は米国のCPIも落ち着いたといはいえ上昇中でインフレ懸念がないわけではありません。
さらには日本を除く世界各国が出口戦略をとって利上げを模索していること、また中国を始めインフレ懸念が強く何度も利上げを行っているBRICS諸国が既にQE2が資源価格の上昇の要因と批判している中ではQE3はやりにくいでしょう。
米国はモンロー主義といえども世の流れには逆らえないでしょう。
米国は景気減速と言われながら株価は今年は先進国で一番強いですね。
日本は人のことを構わず自分のことをやれと言う感じです。
今週は米中ともにCPIを発表するので注目したいと思っています。


7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」


菅首相本日辞任、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、日本物格下げ、米国物格下げ、テロ、外為取引税(トービン税)、人民元が基軸通貨、日中国交断絶、資源国通貨売り介入

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内需拡大−規制緩和−市場開放−小政府−財政均衡−自己責任−公明正大 50―超円高−100―円高−150−普通円−200―円安−250−円安− 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取)


8、横浜湘南便り「夕暮れ時」


(写真=@山下公園からみなとみらいを臨むA釣り人B氷川丸)

           

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